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アートと、対話する。
先日、東海テレビの「ニュースOne」にて、リアルスタイル本店で現在開催中の「山田雅哉個展 talk」が紹介されました。スタジオセットにも採用されている番組をご覧になれば一目瞭然。ニュースを伝えるという場面で、山田雅哉さんの作品が柔らかな雰囲気を放っています。
今回のアート展では、予約制にもかかわらず開始から多くの方々にご覧いただいています。リアルスタイルのソファに座り、じっくりとアートに向き合う時間を過ごされるお客様や、中には「人生初めてのアート」を手にされたというお客様もいらっしゃいました。もちろん、気に入った作品があれば、自宅のインテリアとどのように合わせられるか、サイズ感や雰囲気づくりがどうなるかなどを気軽にお話しさせていただいています。暮らしの中にアートを取り入れて楽しむ感覚を、ここで得てもらえたらと思っています。
山田さんの作品は抽象画ということもあり、その解釈は見る人に委ねられます。見る人によって、また見る時の心模様によって、作品の中の目に留まるものが変わり、全く別ものに見えてくるのが面白いところ。そのために、色も形も様々な要素や仕掛けが一つの作品の中に盛り込まれていると言います。だから、何度でも見に来てほしい。そして、家に飾った時には日々会話をしながら鑑賞してほしい。作品と「たくさん語り合ってほしい」との想いで、展示会は「talk」と名づけられました。
そんな山田さんの作品には、墨流しという技法が用いられています。芸大時代、音楽学部の練習風景をスケッチしたことから、彼らが奏でている音楽を自分が感じたように表現できないかと模索。専門である日本画の歴史を紐解くと、平安時代の文献で琵琶を弾いている人の背景に墨流しの技法が用いられていました。つまり、音楽を表現するために墨流しが用いられていたということ。山田さんはこれを論文にまとめ、「墨流しは音楽を表現する」として、作品に取り入れています。墨流しとは、顔料を水に垂らした時にできる偶然の模様。それは決して手では描くことのできない、意図しきれない水の動きや滲み、揺らぎを生み出します。さらに山田さんの作品では、表面だけでなく裏面からも描かれているため、その重なり方はメロディのようにとても複雑です。顔料の染み具合で裏からほんのりと表れるものもあれば、表面で色を重ねて力を帯びているものもあったり。毎日のように対話しても尽きないほどの表情を持っている。確かにそう思います。
インテリアショップでの個展は初めてという山田さんは、このためにたくさんの新作を描き下ろしてくださいました。色合いもサイズもかなりのバリエーションです。
例えば、空間を印象づけインテリアの主役にもなるこちらの作品は、他の作品よりも厚みがあって存在感があり、その分たくさんの要素が盛り込まれているため、日々の対話も弾む作品。リビング、玄関、寝室と場所を選ばないだけでなく、和室、モダン、北欧、打ちっ放しの壁とスタイルも選ばず、インテリアに取り入れやすいのも山田さんの作品の特徴です。
(作品:Angel 2021-W1 サイズ655×530mm ¥330,000)
今回は特殊サイズも多く、小さいものはワンポイントになります。家に持ち帰ってみて、いろんな壁に当ててみて場所を決めるのも楽しいものです。またケースを付けて置くこともできるので、本棚のちょっとしたスペースや、お気に入りのコーナ作りにも最適です。
(作品:Angel 2022-7 サイズ273×82mm ¥44,000)
中間サイズとなるこちらは、初めてアートを取り入れる人にもおすすめです。家の中でいつも何かしら自分が目を向けるような場所に飾ると対話も増えそうです。有機的でエレガントな雰囲気を持つ山田さんの作品は植物との相性もよく、チェストの上でガラスやオブジェと合わせても素敵です。
(作品:piece of music2022-8 サイズ273×220 mm ¥66,000)
もちろん、山田さんの在廊日にお越しいただいて直接お話を聞かれると、また違う印象が生まれるかもしれません。一度ご来店いただいた方も、またぜひお越しいただいて、前回にはなかった感覚を得てもらえると嬉しいです。また、来店できないエリアのお客様で作品に興味を持たれた方には、問い合わせ対応をしています。お気軽にご連絡いただければと思います。そして今後も、アートイベントは各店で続いていきます。お楽しみに。
「山田雅哉個展 talk」
開催期間:2月17日[木]-3月13日[日]
※作家在廊日 3/5[土]・13[日]
開催店舗:本店
※本展は予約制となっております。お越しの際は、メールまたはお電話にてご予約頂きますようお願いいたします。
お問い合わせ:
リアルスタイル本店
名古屋市中区大井町1-41
TEL:052-323-6262
info@real-style.jp
[企画]ジルダールギャラリー
052-211-9987 info@jilldart.com
日々に“贅沢”を感じる、自分なりのアートを
アートって、何だか難しくて敷居が高そうだ。それに価値も価格も分からない。
ひと昔前と違って、そんな印象を持たれる人も少なくなってきたような気がします。リアルスタイルのインテリア提案の中でも、アートは住空間をより豊かに、そして完成度の高いものに仕上げてくれる重要なパーツのひとつです。お客様が好む雰囲気のアートを空間に合わせてご提案できるのも、インテリア性の高いコンテンポラリーアートを扱うギャラリーと連携する私たちならでは強みでもあります。
ある特集記事で、有名なクリエイターさんがこんな話をされていました。「生活にアートを取り入れる際に心がけているのは、自分の手の届く範囲で正当に評価された作品を買うこと。そして、日々に贅沢を感じられる自分なりのアートを取り入れること」だと。「30万円のバッグを買っても贅沢を感じられない時代に、3万円でも心にすごく豊かさを感じられるのがアートなのかもしれない」とも。アートのある暮らしは、自分の生活の満足度をより上げてくれるものだと、私たちも考えます。
そんなアートを身近なインテリアとしてご提案できるよう定期的に開催しているリアルスタイルのアート展ですが、今年はジルダールギャラリーさんの協力を得てシリーズ化。現代アートから工芸まで幅広いフィールドで活躍する新進気鋭の才能をご紹介し、各テーマに合わせてアートをじっくりご提案できる年間を通した計4回のイベントとなっています。
その第1回目となる「山田雅哉個展 talk」が、名古屋本店で3月13日まで開催中です。東海テレビ「ニュースOne」のスタジオセットでも知られる山田雅哉氏が、このために描き下ろした新大作を含め、サイズも様々な多数の作品が展示されています。ギャラリーで見るのとは一味違う、お家に飾られている雰囲気をイメージできるのもリアルスタイルならでは。このイベントが、たった1枚のアートに出会う機会となって、いつもの空間に豊かな時間を運んでくれるものとなりますように。ご来店をお待ちしています。
「山田雅哉個展 talk」
開催期間:2月17日[木]-3月13日[日]
※作家在廊日 3/5[土]・13[日]
開催店舗:本店
※本展は予約制となっております。お越しの際は、メールまたはお電話にてご予約頂きますようお願いいたします。
お問い合わせ:
リアルスタイル本店
名古屋市中区大井町1-41
TEL:052-323-6262
info@real-style.jp
[企画]ジルダールギャラリー
052-211-9987 info@jilldart.com
“おもてなし”の心を表す、金沢の玄関口
圧倒的な存在感で、巨大なアートオブジェのようでもある金沢駅。「世界で最も美しい駅14選」の6位にも選出されるなど、世界でも有数の美しい駅として知られています。金沢駅は「おもてなしの心」をコンセプトに、基礎計画から12年の歳月を経て2015年に完成しました。
3000枚を超える強化ガラスとアルミ合金からなる幾何学模様の天井ドームは国内最大のアルミ建築で、世界的にも最大級です。意匠設計は数々の受賞経歴を持つ著名な建築家・白江龍三氏によるもの。バリアフリーや駅機能を完備するだけでなく、「金沢らしさ」をどう表現するかも議論されました。400年前の加賀藩主・前田家から受け継がれてきた金沢の独自文化を次世代につなぐ象徴として、次の「400年も残る建築」となるよう、腐食してしまう鉄でなくアルミを使い、最先端技術を駆使した構造システムがこの巨大なドームを支えています。ここは通称「もてなしドーム」と言われ、大きな傘をイメージしています。雨や雪の多い金沢で、駅を降りた人にそっと傘を差し出す、そんな粋な心づかいを表現しているのだとか。そのドームの先端で厳かに佇むのが「鼓門(つづみもん)」。2本の大きな柱に支えられた門は、能楽で使われる日本の伝統和楽器「鼓」をイメージしています。
ではなぜ、能楽の「鼓」が金沢の玄関口に選ばれたのでしょう。
能楽は江戸幕府の式楽と定められ、大名家の儀式・おもてなし行事には必ず能楽が演じられました。そもそも能には5つの流派がありますが、中でも金沢では前田家によって宝生流が手厚く保護されたことから、武家だけでなく庶民にも広がっていき、人々に愛されながら暮らしに能楽が溶け込んでいました。城下町である金沢には、伝統芸能でおもてなしをする文化が受け継がれ、今も息づいています。加賀藩以来、伝統芸能や地域文化とともに育まれてきた「おもてなしの心」は、訪れる人々を最初に迎え入れる駅で感じることができるのです。とても金沢らしいですよね。
リアルスタイル金沢店も、金沢にふさわしいショップとなるよう、「おもてなしの心」を大切にしています。お客様と丁寧な対話を重ねる中で、お客様が理想としているイメージを引き出し、建築・インテリアから小物まで、コーディネート提案できたらと思っています。もちろん、地元金沢に息づく伝統・文化を現代に取り入れた工芸品やプロダクトもご紹介しています。そうした日本の繊細なプロダクトと、感度の高い海外プロダクトを絶妙に掛け合わせられるのも、リアルスタイルならではだと思います。ぜひ、お気軽にお立ち寄りください。
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