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2023.6.1

ミラノサローネ2023 訪問レポート①【社長 鶴田浩コラム】

 

先月イタリア・ミラノで開催された、ミラノサローネへ行ってきました。

コロナ禍の影響で3年ぶりの訪問です。

 

「ミラノサローネ国際家具見本市」は、

毎年4月にミラノで開催されている世界最大規模のデザインの祭典で、

今年の会期は18日〜23日。

インテリア・家具はもちろんのこと、

自動車メーカーやアパレルブランドの展示も毎年注目を集めています。

 

本会場の「ロー・フィエラミラノ」は

東京ビッグサイトの約3倍もの広さがあり、

会期中に毎日訪れてもまわりきれないほど。

さらにミラノ市内では、

パレスや色々な施設を使って150箇所ほどの個展も開かれています。

そのため、世界中から一流の建築家やインテリアデザイナー、

バイヤーなどが一堂に集まるのです。

 

今年のミラノサローネは、

インテリアにおける日本メーカーの出展数が過去最高でした。

もともと日本は、家の中に押し入れや床の間があり、

家具といえばちゃぶ台とたんすが置いてあるくらい。

つまり、家具をあまり必要としない生活様式だったこともあり、

どうしても家具・インテリアに関しては後進国と言えます。

それが、ここ40年ほどで急速に家具メーカーが発展してきたんですね。

 

 

日本を代表する家具メーカー「カリモク家具」は、

イタリアの地元メーカーが占めることが多い

本会場内にブースがありました。

さらに市内で2箇所の個展も行っていて、

ヨーロッパのメーカーと並ぶくらいの規模感!

日本らしい木工技術に裏付けされた

ミニマル感を提案していました。

 

 

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日本とアムステルダムにショップを持つ

タイムアンドスタイル」。

インテリアブランドBoffi|DePadova(ボッフィ|デパドヴァ)に見染められ、

パートナーシップを組んでミラノ・ブレラ地区に

200坪ほどのショールームを構えていて、

日本のトップブランドとも言える存在です。

徹底的にものづくりにこだわり家具から小物までオリジナルアイテムを揃え、

今回の展示でも素晴らしいシーンを提案していました。

 

 

 

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10年以上前から出展しているのが「マルニ木工」。

プロダクトデザイナーの深澤直人氏がデザインした

HIROSHIMAアームチェアは、

アップルの本社に採用されたことで有名ですよね。

精巧な木工技術とミニマルなデザインは世界でも認められています。

 

 

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同じくミラノサローネの常連である「リッツウェル」は、

木の加工など日本の伝統技術だけに頼らない、

スタイリッシュなデザインが印象的です。

 

 

 

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今回が初出展となる「杉山製作所」は、

岐阜県関市の鉄家具ブランドのメーカーです。

 

 

 

これらのメーカーを筆頭に、

今年は15社ほどの日本メーカーが出展していました。

インテリア後進国とはいえ、世界でのブランディングに尽力する、

このアイデンティティは素晴らしいですよね。

私たちも負けじと頑張らねばと感じました。

 

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また、今回は中国メーカーも台頭。

正直、少し前までは粗悪なコピーものを作っているイメージがありましたが、

かなり技術が上がっていて、

デザイン性も高い!

目を見張るものがありました。

 

 

 

 

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そして、私が最も印象的だったのが「GUBI(グビ)」です。

もともとデンマークの小さな家具屋だったのですが、

ここ数年でかなりの発展を遂げています。

 

世界中で愛される代表作・ビートルチェアをはじめとする

製品のクオリティはもちろんのこと、

今回の展示ではロケーション選びや

シーンの提案力も素晴らしいと感じました。

 

 

 

 

 

このように、世界のマーケットを直に感じることができるミラノサローネは、

私たちインテリア業界に従事する者にとっても、

発見や驚きが多く、とても刺激になります。

インテリアに興味のある方には、

一度は訪れていただきたいですね。

 

まだまだお伝えしたいことはたくさん!

続きは、次回のコラムでご紹介します。

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