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2021.11.13

岐阜・刃物の産地を訪ねて【社長 鶴田浩ブログ】

 

今回は「刃物」の産地、岐阜県・関市をご紹介します。10月には、コロナにより中止が続いていた「刃物まつり」が3年ぶりに開催され、万全なコロナ対策の中、関の刃物を求める人たちで賑わっていました。

2013年に和食が世界遺産に登録され、日本の伝統的な食文化が世界的にも認められましたが、その美しく繊細な日本食を支えるようにして、古くから日本各地で魅力的な包丁が製造されてきました。中でも日本三大刃物の産地として「大阪・堺」「新潟・三条」「岐阜・関」が有名です。それぞれに歴史も特徴も異なり、例えば古墳を作る道具から始まった堺では鋼を使用したプロ仕様を得意とし、鎌などの農工具から始まった三条は金属を叩いて形状を整える技術に優れています。

 

関市で刃物づくりが始まったのは鎌倉時代のこと。刀作りに必要な良質の土と、炉に使用する松炭、そして長良川の良質な水がある関市は、刀鍛治にとって理想的な風土条件が整っており、多くの刀匠がこの地に移り住んだと言います。室町時代には刀匠が300人を超え、戦国時代には武将たちの間で「関物」と好まれた関の刀は「折れず、曲がらず、よく切れる」と評判を高め、その名を全国に広めていきました。今もなお、「芯が強く、とにかく切れやすい」と評される関の包丁は、切れ味がよく刃こぼれがしにくいことで知られていますが、これは刀鍛冶の伝統の中で磨かれてきた技とノウハウの賜物です。総合的に質の高い包丁に仕上がっているのは、他の追従を許さない材料の質の良さも理由の一つと言えます。

 

 

関市は「日本三大刃物」の産地であると同時に、ドイツのゾーリンゲンとイギリスのジェリンガムに並ぶ「世界三大刃物」の産地として、世界的にも注目されています。中でも三星刃物さんは早い時期から世界の展示会に出ていって発信をし、その高い技術がゾーリンゲンにも認められてOEM生産を行っています。一方で、自社の技術と独自性を生かしたブランディングにも成功しています。日本生まれの包丁ブランド「和 NAGOMI」はデザイン性と機能性を兼ね備え、ご家庭で愛用されることを目指して作られました。握りやすくて見た目もおしゃれな上に、手軽にメンテナンスできて、切れ味が長く続くことが支持されています。

 

また、刀鍛冶の技は現代の包丁だけでなく、ナイフやカミソリ、ツメキリなどの日用品としても進化していきました。フェザーや貝印、そしてトーヨーキッチンも関市から生まれたブランドです。金属加工の技術をとことん磨いて、いろんなものづくりに昇華させてきたわけです。最近ではアイアンを組み合わせた家具が人気ですが、そうしたアイアンの家具を手がける杉山製作所さんも関市にあり、リアルスタイルとも長いお付き合いをさせていただいています。打ち合わせなどで関市に出かける時に僕が必ず立ち寄るのが、うなぎの辻屋さんです。他にもこのエリアにはうなぎの名店が数多くあります。美味しいうな丼も楽しみの一つに、ぜひ関市へお出かけください。来週の11月18,19,20日は、関のものづくりの現場を体感できるイベント「関の工場参観日」が開催されます。工場見学からワークショップ、展示販売や飲食店マーケット、トークイベントなど盛りだくさんです。周辺観光と合わせてお楽しみください。

 

 

リアル・スタイル株式会社

代表取締役 鶴田 浩
 
当記事はDrive!NIPPONに連載されております。過去の連載記事はこちらをクリックください。

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