ARCHITECTURE
E邸バリアフリーリノベーション
CONCEPT
築43年の日本家屋のバリアフリーリノベーション
築43年の3世帯が暮らす日本家屋の1階部分に、身障者の方が不自由無く暮らせるバリアフリーリノベーションをおこなった。新婚生活をご主人の実家で送る事を希望した若夫婦。奥さんは全身の筋肉が萎縮していく難病で、電動車椅子での生活を余儀なくされていた。畳敷きで段差が多く、廊下や入り口等の開口部が狭い日本家屋では、電動車椅子での生活が不可能なことから、バリアフリーとデザインを両立させたプランを立てるように要望された。1階部分を二人の新居として改修することになったが、キッチンと浴室は3世帯が共有するため、トイレも健常者用と分けて2つ作る必要があった。電動車椅子は玄関からの出入りができないため、新設したウッドデッキにつながる電動リフトを使い、施錠出来るように改造したサッシから直接室内に入る。車椅子対応の床暖房対応フローリングが貼られた室内は、車椅子での移動への障害が無いように計画。ドアも全てクローザー付き2連片引き吊りの引戸で、軽い力で開いて自動でゆっくり閉まる。車椅子の通行が支障無く行えるようにドアの開口幅も1100ミリを確保。座敷の押し入れは撤去して、電動車椅子が通行できる新しい開口にした。建具や動線の幅は全て電動車椅子の通行を前提に設計してあり、コンセントも車椅子で使いやすい高さと、一般的な高さの2パターン設置してある。日本家屋は暗いので、窓も大きくして採光を確保。リビングと寝室を仕切る大型の建具は、格子戸1枚と板戸が2枚の組み合わせで、左右に自由にスライドし、停止位置でシーンによる使い分けができる。身障者用トイレは、介護する方のスペースも考え1.3坪の広さを確保。車椅子のまま乗り付け内で転回も可能。新設したウッドデッキに車椅子用のリフトを設置、雨や雪でもすぐにリフト付きの車に乗れるように配慮した。
建築概要
- リアルスタイル担当
- 企画/設計/監理/インセットファニチャー(造作家具)/インテリア
- 設計担当
- 後藤寿之
- 面積
- 施工面積:109.92㎡(33.92坪)
- 竣工
- 2012年5月
- 構造
- 木造2階建て(1階部分)
- 場所
- 宮城県仙台市泉区
- 施工
- リアル・スタイル株式会社仙台店
- 協力
- 武石建築工房
その他の設計・施工実績
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